
二百年の型
一番出汁
数字
60℃ → 85℃
60℃で昆布を1時間。引き上げて85℃。火を止めて削り節。沈んだら漉す。絞らない。
二つの温度
水1.8Lに昆布30g、削り節50g。水に対して昆布1.7%、削り節2.8%。
覚えるのは温度だけでいい。60℃、それから85℃。その二つのあいだに、工程が全部並んでいる。
- 水 1800ml
- 昆布 30g(水の1.7%)
- 削り節 50g(水の2.8%)
温度が手順そのもの
昆布は水に浸けおかない。水と一緒に鍋に入れて、弱火にかける。ゆっくり上げる。
60℃になったら、そこで保つ。30分から1時間。指を入れて、熱くてつけていられないくらいの温度だ。時間が来たら昆布を引き上げる。
なぜ60℃か。80℃を超えると昆布は旨味を出さなくなり、代わりに生臭さと雑味を出す。だから昆布がいるあいだ、鍋は80℃に触れない。
昆布を出したら、温度を上げていい。85℃、表面がゆっくり動く程度。そこで火を止める。沸かさない。
削り節を一度に全部入れる。あとは待つ。分ではなく、沈んだかどうかで見る。
漉す
紙タオルを敷いたざるで漉す。力を加えず、自然に汁けがきれるのを待つ。押さない、絞らない。
押したり絞ったりすると、色が濁り、えぐみが出る。澄んでいることが、この出汁の値打ちの半分だ。
二番出汁
一度使った昆布と削り節に水を足し、弱火で5〜10分。最後に削り節をひとつまみ足す。煮物と味噌汁はこれで足りる。一番は椀物と茶碗蒸しに残す。